外国人の面接:聞いておくべき3つの質問
今回のコラムでは、外国人の面接で聞いておきたい質問について触れていきます。観点として、日本人の面接ではなかなか聞きづらいことも含めて、実務上は表現方法に気をつけていただきながらも、聞いておくべきポイントを上げました。背景として、長く定着して頑張っていただくためにもこういったことを念頭に置くだけでも違ってくるためになります。ぜひ、参考にしてみてください。
日本で外国人労働者を雇用するメリットとデメリット
【なぜ外国人労働者の雇用が注目されるのか】
日本では、少子高齢化の進行により、特に生産年齢人口(15~64歳)が減少しています。
1995年の8,716万人をピークに、2050年には5,275万人に減少すると見込まれており、労働力の不足等の課題がさらに深刻化することが懸念されています。
【出典】内閣府(2022)「令和4年版高齢社会白書」
一方で、世界の総人口はいまでも増加を続けており、2100年にピークを迎えると予想されています。
世界では、いまも若い労働力が溢れています。
そうした中で、採用における選択肢として外国人雇用を考える企業が増えるのは必然といえます。
以下に、はじめて外国人労働者の採用を考える企業の方に知っておいていただきたいポイントをまとめます。
【外国人労働者が日本で働くメリット】
そもそも、海外の方が、日本に対してどのような印象を持っているかご存知でしょうか。
以下にポイントを整理します。
・給与水準が高い
世界主要国の平均年収(2022年)を見ると、日本は24番目となっています。TOP30はほぼすべて欧米が占めており、アジアでは、日本と韓国のみがランクインしています。
つまり、アジアの他の国から見たときに、日本は「稼げる国」であるといえます。
【出典】OECD.Stat
・治安が良い
世界平和指数(2023年)を見ると、日本は9番目となっています。
北欧諸国が上位を占める中で、アジアからは日本とシンガポールがTOP10入りをしています。
海外旅行を経験した方は実感されたと思いますが、日本は他の多くの国よりも「安全な国」であるといえます。
【出典】経済平和研究所(IEP)「世界平和度指数(Global Peace Index)」
・独自の文化がある
(2022年)を見ると、日本は4番目となっています。
米国、英国、ドイツに次いで、上位に位置しています。
ソフトパワーランキングは、様々な要素が含まれたランキングですが、日本のアニメや音楽といった文化は、アジアやヨーロッパ諸国を中心に全世界でファンを獲得しており、そうした影響力も反映されています。
多様な独自文化をもつ日本は、ハマる人にとってはこの上なく「興味深い国」であるといえます。
【出典】Brand finance「2023 Soft power指数」
外国人労働者が日本に来るきっかけは様々ですが、多くの方が上記3つのポイントから興味を持ち、来日されています。
【外国人労働者を雇用するメリット】
それでは、外国人を採用するメリットはなんでしょうか。
ポイントを以下に整理します。
・人材不足を解消できる
求人倍率は、基本的に景気動向によって変動します。
ただし、日本は働き盛りの人口自体が減少しており、慢性的に人手不足になっています。
一方で、前述の通り海外に目を向けると日本に魅力を感じている働き盛りの求職者がいます。
新卒でも、中途でも採用ができないときに、外国人労働者の採用を選択肢に持つことができると、さらなる事業成長の可能性を拡げることができます。
・グローバル対応が可能になる
日本に来る外国人は、日本語、母国語に加えて、第3言語(英語等)を習得している場合があります。
事業内容によっては、日本人を採用するよりも外国人を採用する方がパフォーマンスを発揮してもらいやすい場面も存在します。
特に、ホテル業界や飲食店等のインバウンド対応、また、国内で展開していた商品・サービスを海外展開する場面において、複数言語を扱える人材は希少価値があります。
・ほかの社員に刺激を与える
生まれ育った環境が異なるため、日本人とは違う「当たり前」を持っています。
十人十色ですが、平均的な日本人よりも、エネルギッシュで、好奇心旺盛で、ポジティブな人材を採用することも不可能ではありません。
人材の多様性から生まれる新しいアイデアは、組織としての飛躍のきっかけになる可能性を秘めています。
【外国人労働者を雇用するデメリット】
一方で、外国人労働者を採用するデメリットはなんでしょうか。
以下に整理します。
・慣れるまではサポートが必要
初来日の方を採用する場合、生活に慣れるまではサポートが必要です。
特に、食事やゴミ出し等の生活面と、あいさつやマナー等のコミュニケーションの面で、日本で暮らす上でのルールを身につけてもらう必要があります。
また、イスラム教の方は決まった時間にお祈りをする習慣があります。
仕事との折り合いのつけ方は入社の時点で相談しておきましょう。
・入社までに時間がかかる場合がある
ビザの種類にもよりますが、はじめて日本で働く外国人を採用する場合には、採用から入社まで時間が必要になる場合があります。
早期に採用をしたい場合には、既にビザを取得している転職希望の外国人の方を採用する方法もあります。
【外国人労働者雇用を成功させる鍵】
ここまで、外国人労働者についてまとめてきました。
最後に、どうすれば外国人労働者の採用がうまくいくのか、そのポイントをまとめます。
・採用の目的を整理する
採用活動をする前に、その目的を整理します。
なんのために採用するのか、必要な要件はなにか。
外国人労働者の採用で、目的を達することができるのかを検討します。
日本人を採用する際にも同様のことが言えますが、最低限必要なスキル・経験がなにか、最低限満たさなければならない条件はなにかを整理しておくことで、その後の採用プロセスをスムーズに進めることができます。
・早期に馴染めるようにサポートを行う
採用が決まったら、早期に馴染めるようにサポートをします。
サポートといっても特別なスキルは必要ありません。
最初のうちは少しだけ多めに声をかけて、気にかけるようにしてください。
日本での生活に不安がなくなると、本来の力を発揮しやすくなります。
特に、はじめて日本に来る外国人の方は、日本の暮らしの「当たり前」がわからずにトラブルになるケースがあります。
あらかじめ知っているだけで回避できるトラブルも多数あるので、日々のちょっとした声がけを大事にしてください。
【おわりに】
はじめての外国人採用でも、身構える必要はありません。
国籍が違っても、若くて元気な新人として、いつも通りに迎えてください。
文化が違っても、新しい仲間として正面から向き合えば必ず理解できます。
書類上の手続きはいくつか必要になりますが、それほど難しいものではありません。
ぜひ、気になった方は資料をダウンロードしてみてください。
外国人を雇用するにあたって知っておくべきビザのこと
外国人を雇用する際には、適切なビザを取得している必要があります。
ここでは、はじめて外国人を雇用するにあたって把握しておくべき在留資格と就労ビザについての情報を整理します。
外国人の採用プロセスで知っておくべきチェックポイント
外国人の採用プロセスにおいては、いくつか注意するべきポイントがあります。
「文化・習慣の違い」、「制度上必要な手続き」のそれぞれについて、以下にポイントをまとめます。
・「文化・習慣の違い」
外国人は、これまで過ごしてきた環境がそれぞれ異なるため、日本における文化・習慣とは異なる前提を持っていることがあります。
各採用プロセスにおいて、留意するべきポイントを本記事にて整理しますので、ご参照ください。
・「制度上必要な手続き」
外国人労働者を雇用するにあたって、必要な制度上の手続きがあります。
在留資格の種類によって必要な手続きは異なりますが、本記事の最後に共通して必要になる要素を整理します。
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