忘れたら罰金？！外国人雇用状況届出書に必要なこと３ステップ！

外国人を雇用する際に雇用保険は必要？というご疑問をお持ちの方も多いのではないでしょうか。

どんな手続きをしたらよいのか？特別な書類が必要？など、提出の方法についてもご質問頂くことがよくあります。

そこで、本記事では、外国人雇用で必要な「外国人雇用状況届出書」について、提出義務の理由や提出の方法や注意点などを解説します。

外国人雇用状況の届出とは？

外国人雇用状況届出書とは、外国人を雇用する時または離職時に提出する書類です。

外国人を雇用する会社が行う手続きで、届出様式に外国人の個人情報を記載します。

外国人雇用状況届出書は、「外国人労働者の雇用管理の改善等に関して事業主が適切に対処するための指針」により、職場環境の改善や再就職の支援のために2007年に施行されています。

提出義務の理由

外国人雇用状況届出書の提出は、外国人を雇用するすべての事業主に対して厚生労働大臣 （ハローワーク）へ届け出ることを義務付けています。

提出義務の理由については、以下の通りとなっています。

•  国の労働施策を総合的に推進するため
• 外国人労働者の雇用の安定を図るため
• 外国人の職業生活を充実させるため
• 事業主に対する外国人労働者の雇用管理を改善するため
• 外国人の再就職支援のため

では、具体的にどのような方法で手続きを行っていくのか？解説します。

届出をする際は、①外国人本人の確認②書類の記載方法③提出方法の3つに分けて確認しましょう。

①届出の対象となる外国人の確認

外国人雇用状況届出書の提出が必要な外国人については、以下のポイントを確認してください。

• 日本の国籍を持っていないこと
• 「外交ビザ」「公用ビザ」「特別永住者」以外の在留資格取得者であること

例えば、就労制限のない「永住者」や「配偶者ビザ」などの在留資格取得者でも、届出は必要になります。

雇用する外国人の在留資格を確認して届出の要不要を確認しましょう。

②外国人雇用状況届出書の記載方法

外国人雇用状況届出書の記載方法については、対象となる外国人が雇用保険の被保険者となるか否かによって、申請様式や届出の提出期限が異なります。

1. 雇用保険の被保険者となる外国人の場合

2. 雇用保険の被保険者とならない外国人の場合

雇用保険の被保険者となる外国人の場合

（雇用保険被保険者資格取得届）

雇用保険の被保険者とならない外国人の場合

（雇用保険被保険者資格喪失届）

③外国人雇用状況届出の提出方法

外国人雇用状況届出書を提出する際は、まずは、外国人の状況について以下の内容を確認しましょう。

• 在留カードまたはパスポートを提示してもらい、本人確認をする
• 届出の必要事項を確認する
• 「留学」や「家族滞在」などの在留資格の外国人の場合は、『資格外活動許可』の確認をする

なお、届出に記載する必要事項については、在留カードまたはパスポートに記載されている内容通りで記入しましょう。

続いて、提出方法については、ハローワーク事業所窓口へ提出、またはインターネットよりオンライン手続きができます。

オンライン提出の場合は、厚生労働省の外国人雇用状況届出システムを利用することができます。

外国人雇用状況届出を行う際の注意点

外国人雇用届出書を提出する際の注意点について解説します。

• 外国人雇用状況届出に必要な在留カードまたはパスポートについては、記載事項を確認するために提示してもらう必要はありますが、提出する際に在留カード等の写しの添付は不要です。
• 外国人の雇用時だけではなく離職時にも提出が必要です。退職手続きをする際も忘れずに届出を行いましょう。
• 外国人の本人確認書類を扱う際は、個人情報に該当するため、管理は十分注意して行ってください。

万が一提出を忘れてしまったら？

もし、外国人雇用状況届出書の提出を怠った場合は、「雇用対策法及び地域雇用開発促進法の一部を改正する法律」にしたがって、30万円以下の罰金が科されます。

外国人を雇入れまたは離職時には、外国人雇用状況届出書の提出が義務となっていますので、忘れないように注意しましょう。

まとめ

外国人を雇用する際は、「外国人雇用状況届出書」の提出が義務化されています。

ハローワークに提出した届出によって、事業主の雇用管理を改善し、外国人が安心して就労できる環境を作ることができるようになります。

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