そもそも特定技能とは
まず特定技能とはどのようなものか説明できればと思います。
2019年に開始された在留資格で深刻な労働力不足に対応するために設置されたものです。一定の技能及び日本語能力基準を満たした者が特定技能としての在留を許可されます。
具体的にどのような判断基準かというと下記の外国人が該当します。
- 該当する分野の技能実習を修了した者
- 日本語能力試験4級以上もしくは日本語基礎テスト合格かつ、分野別の技能試験に合格した者
特定技能は技能実習とは異なり、転職が自由でまた管理団体に管理されることもありません。政府は5年間の受け入れ目標人数を34万5150人と定めましたが、2021年6月末現在の受け入れ人数は29,144人にとどまっています。
特定技能について詳しくはこちらもあわせてご覧ください。
LINK: 特定技能1号とは
LINK: 特定技能1号の特徴
特定技能の人数が伸び悩んでいる理由
何が特定技能の受け入れを難しくしているのでしょうか? 1つの大きな原因をあげるとしたら新型コロナウイルスによる入国制限でしょう。2021年10月1日時点で新型コロナウイルス対策の水際対策で来日できていない外国人が約37万人に上るとの発表がありました。元々海外から呼ぶこと予定であった外国人を何とかして国内で探さなくてはならないという事態に陥ってしまった人材系の企業様も多いのではないでしょうか?
2つ目の理由として挙げられるのは、特定技能の各手続きの煩雑さです。建前上は自社で支援体制を整えれば登録支援機関に依頼する必要はありません。ただ実際は時間がかかる点やその難しさから登録支援機関に依頼せざるを得ません。現在支援にかかる費用は1人当たり月25,000~35,000円なので決して安いとは言えない金額です。
このような背景から特定技能制度はなかなか政府の思い通りに進んでいないのが現状です。
実際日本国内にはどのくらい特定技能人材がいるのか
2021年6月末現在の特定技能の受け入れ人数は29,144人です。では今後特定技能になり得る人材はどの程度いるでしょうか?合格者と技能実習生の数から見ていければと思います。
技能試験合格者:31,008人(2021年6月末現在) ※14業種の合計、国内試験の合格者
技能実習生:378,200(2020年12月末現在) ※1号~3号の合計人数
ご覧の通り日本国内には今後特定技能として働く可能性のある人材が約41万人います。
分野別の詳しい合格者数はこちらをご覧ください。
技能実習生の1号~3号の分布はこちらをご覧ください。
ご覧の通り日本国内には今後特定技能として働く可能性のある人材が約41万人います。
どのようにしたら集められるのか
海外からなかなか人材を呼べない昨今、やはり国内の人材に目を向けていくのが良いのではないでしょうか。ただどのように日本で仕事を探せばいいか分からない外国人が多いのが実情です。そのような外国人にどのように特定技能の求人をリーチさせていくかが今後の課題となるでしょう。
いくつかリーチさせていく方法を紹介できればと思います。
- 専門学校や日本語学校への働きかけ
- 友達の紹介
- 外国人向けの求人媒体への掲載
特に専門学校や日本語学校は外国人雇用に明るくない場合があります。そのようなところで特定技能制度について説明していくことによって時間はかかりますが、良い人材を集めることができます。