特定技能の申請前にやるべき国外手続き

はじめに

今回は当社の顧問行政書士大塚先生に特定技能外国人(となる予定の人も含む)を国外から呼び寄せる場合の注意点について触れていきます。二国間協定によって手続きが異なりますので気をつけていきたいものです。

概要

特定技能の在留資格へ変更する場合や、国外から新たに特定技能外国人を呼び寄せるため、在留資格認定証明書交付申請を行う際には、その送出国によって経るべき手続きが異なります。
出入国管理及び難民認定法 上陸基準省令(※1)には「四 申請人が国籍又は住所を有する国又は地域において、申請人が本邦で行う活動に関連して当該国又は地域において遵守すべき手続が定められている場合にあっては、当該手続を経ていること。」と定められています。
つまり、日本で特定技能外国人として就労するために本国において必要な手続きや許可がある場合それらを遵守していることを定めるものです。
(※1「出入国管理及び難民認定法第七条第一項第二号の基準を定める省令」)
また、二国間の協力覚書(二国間取決め)を締結している国においては、手続きを経ていることを在留申請の過程で確認することが取り決められているものものあります。
いずれにしても、在留資格変更許可申請書(又は在留資格認定証明書交付申請書)において、これらの手続きを経ていることを、確認するチェック欄も設けられており、確実に手続きを経ていない場合、虚偽申請となる恐れもありますので、各国の情報を確実に入手して対応することが求められます。

二国間協力の覚書が締結されている国と手続きの概要

在留資格変更の際にも手続きが必要か否かは、各国の既定により異なります。
2022年1月28日現在

フィリピン 認定送出機関との間で人材募集や雇用に関する募集取決めを締結し、認定送出機関を通じて採用活動を行う。
駐日フィリピン大使館海外労働事務所又は在大阪フィリピン総領事館労働部門に書類を提出し、英語での面接を含む審査を受ける。
外国人は、海外雇用許可証(OEC)を取得する。

(注意)国内人材の在留資格変更を行う際に、適切な手続きを経ていないケースが多発しています。
一時帰国などで発覚し、フィリピンを出国できないケースもあります。
フィリピン側の罰則及び、入管法違反に問われる可能性もありますので、確実に手続きを行ってください。

カンボジア 認定送出機関を通じて採用活動を行わなければならない。
外国人は、送出機関を通じてカンボジア労働職業訓練証(MoLVT)に登録証明書の発行申請を行わなければならない。
ネパール 直接採用活動を行うほか駐日ネパール大使館に求人申込を提出することも可能(有料)。
外国人は、海外労働許可証を取得する。
ミャンマー 認定送出機関を通じて採用活動を行う。
外国人は、海外労働身分証明カードを取得する。
モンゴル モンゴル労働・社会保障省労働福祉サービス庁と双務契約を締結して採用活動を行う。
スリランカ 外国人は、スリランカ海外雇用促進・市場多様化担当国務省海外雇用局に対し、海外労働登録を行う。
インドネシア インドネシア政府が管理する労働市場情報システムに登録して採用活動を行う(推奨)。
外国人は、同政府が管理する海外労働者管理サービスシステムに登録する(査証申請前)。
ベトナム 認定送出機関との間で労働者提供契約を締結し、ベトナム労働・傷病兵・社会問題省海外労働管理局から承認を受けた上で、認定送出機関を通じて採用活動を行う。
認定送出機関を通じて推薦者表を取得する。
ウズベキスタン 直接採用活動を行うほか、民間の送出機関又はウズベキスタン雇用・労働関係省対外労働移民庁との間で人材募集に係る契約を締結し、採用活動を行うことが可能。
タイ 駐日タイ王国大使館労働担当官事務所に雇用契約書等を提出し、認証を受ける。
外国人は、認証された雇用契約書をタイ王国労働省に提出し、海外労働・出国許可を取得する。
インド インド政府が管理するシステム(eMigrate)に登録して採用活動を行うことが可能。

終わりに

ご説明した国は、二国間協力の覚書が締結されている国ですが、覚書の締結如何に関わらず海外で外国人を雇用する際に手続きが定められている可能性があります。新たに外国人を受け入れる場合には、国籍ごとに必要な手続きをご確認ください。
※在留諸申請に先立って経るべき手続きを、後付け行うケースも散見されます。
そもそも、法令違反である上、前後関係が逆転することで、手続き上回復不可能な状態も起こり得る行為ですので、安易な申請を行うことの無いよう、ご注意ください。

参考:特定技能に関する二国間の協力覚書
特定技能制度に関するQ&A 【二国間取決め関係】

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