有効求人倍率と外国人労働者の必要性

はじめに

日本企業の人手不足と少子高齢化に伴い、その解消策として外国人労働者の需要が高まって来ています。厚生労働省の有効求人倍率の数値では高い水準が続いており、人材確保が難しくなっている現状では、海外の若年層から募集できる外国人労働者に注目が集まっています。
現在、日本政府は人手不足の産業に対して外国人雇用のための施策を行い、海外に目を向けた求人活動を推進し、新たな在留資格を設立し対応を行っています。

有効求人倍率の状況

厚生労働省が公表する令和4年1月の有効求人倍率によりますと、新規求人倍率(季節調整値)は2.16倍となり、前月を0.03ポイント低下、正社員有効求人倍率(季節調整値)は0.91倍となり、前月を0.01ポイント上昇となっています。
宿泊業、飲食サービス業、製造業、情報通信業、サービス業などでの求人数が増加し、コロナ禍の雇用状況が若干改善の傾向ではありますが、今後の感染状況によって引き続き、企業の人材確保に影響が続くと予測されています。
有効求人倍率の高い業種は、建築業、介護サービス業、飲食業、保安業、製造業などの慢性的な人手不足による結果が数値に表れています。

海外から人材確保

少子高齢化の影響で日本の若年労働人口が減少している中、有効求人倍率の数値に見られるように、日本国内では求人応募に求職者が集まらないため、海外の若年層をターゲットとした人材確保に切り替える企業が増加しています。
日本へ就活を希望する海外からの求職者は、特にアジア諸国の若者中心に広がり、各国の現地日本語学校の普及により、留学生の送り出しから始まり現在では、「技能実習」と「特定技能」での受け入れが始まっています。

外国人労働者の受け入れ制度

外国人受け入れ制度では、主に2つの在留資格が主流となり、日本の技術や知識を学びながら働く技能実習制度と、人手不足の14産業分野から外国人労働者の受け入れが可能な特定技能制度を活用することができます。
現在、新型コロナウィルスの影響下、日本政府が促進する外国人受け入れ制度においては、国際的な往来の停止が続いているため、受け入れ人数の伸び悩みが続いており、すでに日本に在留している外国人から在留資格を移行して雇用する動きが活発となっています。

在留外国人数の動向について

法務省公表の2021年6月末の在留外国人数によりますと、在留外国人数は282万3,565人となり、前年末288万7,116人に比べて6万3,551人(2.2%)減少となっています。コロナ禍の日本政府の水際対策により移動制限が長期にわたり続いているため、外国人の往来は減少ぎみとなっています。
ただし、減少の数値の中でも、国籍別による在留外国人数によりますと、中国に次いで2位となるベトナムは、450,046人で前年末に比べて1,993人(+0.4%)増加、6位のネパールは、97,026人で前年末に比べて1,044人(+1.1%)増加となり、ベトナムとネパールのみは増加の数値となっています。
在留資格別では、前年末と比べて増加しているのは永住者(+1.3%)/技能実習3号ロ(+7.9%)/特定活動(+8.7%)/特定技能(+88.1%)/介護(+78.8%)。
コロナ禍で帰国困難な技能実習生や留学生から在留資格を移行して特定技能や特定活動を取得した外国人が多く、在留外国人数に反映しています。
都道府県別の在留外国人数では、埼玉県/千葉県/茨木県/群馬県/福井県/奈良県/和歌山県/徳島県/のみ増加となり、在留外国人数が最も多いのは東京では-5.6%減少、2番目に多い愛知県では-2.6%減少となっています。

外国人労働者の国籍別の順位

厚生労働省「外国人雇用状況」の届出状況まとめによりますと、国籍別の在留外国人数は、ベトナムが最も多く453,344 人 (外国人労働者数全体の26.2%)、次いで中国 397,084 人 (同23.0%)、フィリピン 191,083 人 (同11.1%)の順となっています。
2006年ベトナムは、中国に次いで技能実習生の送り出し国となり、1992年~2010年の間に約52,000人のベトナム人労働者が入国し、2008年には二国間EAPが締結され、ベトナム人介護福祉士の送り出しがスタートしています。技能実習ではベトナム人が一番多く、多人数に伴い失踪問題等の件数も多くなっています。2020年には新しい在留資格・特定技能でもベトナム人が多く活躍しています。
中国は、在留外国人数で一番多い国籍です。在留資格の中では中長期在留者や永住者、家族滞在が多く、中国人留学生は日本国内の留学生の中で最も多くの割合を占めています。
フィリピンからの外国人労働者受け入れは、他国と受け入れ方法が異なり、フィリピン政府が管轄するPOEAを審査通過した外国人から雇用するようになっています。技能実習制度におけるフィリピン送出し機関は、POEAに認定されたエージェンシーと契約し、システム化された所定の手続きを行います。また、技能実習生の失踪問題においては、フィリピン人の事例が少ないのも特徴的です。

外国人労働者雇用のメリットとデメリット

外国人労働者を雇用した場合のメリット・デメリットを説明いたします。

メリット

人材不足解消と、若年層の人材が確保できる 有効求人倍率に伴い求人が集まらない現状では、人不足解消策として海外から、または日本に在留している外国人から雇用することができます。特にアジア諸国では、海外での就活を希望している若年層の数は、日本で求人募集するよりも母数が増えるため、人材確保できるメリットがあります。
社内環境をグローバル化できる 外国人労働者と共に働く社内環境では、日本人と外国人が対等な立場で尊重し合える環境が必要です。外国人労働者がいきいきと働くことができて、離職も少なく定着して働くことができる社内環境は、グローバル化に繋がるメリットがあります。
海外からの人材確保が継続できる 外国人労働者と継続した雇用関係を築くことができた場合、再び同じ国籍の外国人労働者を雇用する流れができるので、人材確保のために大きなメリットがあります。
多言語対応ができる 外国人労働者の中に、言語能力に長けた人材が確保できた場合、業務上、多言語による対応も可能になります。
社内活性化に繋がる 異文化と新しい意識を持つ外国人と一緒に同じ職場で働くようになると、社内活性化に繋がり、業務効率化も見込むことができます。

デメリット

雇用するまでの手続きに時間がかかる 外国人労働者を雇用するまでのプロセスは、海外から日本への移動のためのサポートと外国人特有の各種手続きが沢山あります。すべてのプロセスを踏むためには、時間がかかる作業となります。
文化や習慣が違う 外国人労働者の文化や習慣の違いは、業務上でトラブルに発展することもあります。外国人と日本人の間ですれ違いが起こらないように、お互いの文化や習慣に対して配慮することが必要です。
研修や指導の時間がかかる 外国人労働者に日本社会のルールや社内規定などを指導するためには、時間のかかる作業となります。研修内容などを習得するまでの所要時間については、日本人よりも長時間を見込んで対応することが必要です。

まとめ

日本国内での有効求人倍率の高昇が続く中、人手不足解消策として外国人労働者からの雇用に需要が高まっています。
外国人の雇用では、求職者数の母体が広がることや外国人と共に働く職場の活性化などのメリットがあり、一方では外国人を海外から採用するまでの所要時間がかかるなどのデメリットもあります。また、長期的な計画として外国人雇用を今から始めることは、有効求人倍率の高昇に影響されず、人材確保ができるという面もあります。
コロナの影響により外国人労働者の往来は停滞していましたが、3月1日より徐々に入国再開が始まってきていますので、社会状況に合わせて外国人雇用活動を検討し進めていくと良いでしょう。

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