就労制限なく働ける「身分系」の在留資格とは?

公開日 2022年8月6日 最終更新日 2022年8月8日

はじめに

外国人が日本に住み続けるためには、入国管理法に基づいた在留資格を取得する必要があります。
在留資格の種類には、大きくわけて【就労できる在留資格】【就労できない在留資格】【身分系の在留資格】があります。

本記事では、4つの身分系の在留資格についての概要と取得条件などを解説していきます。

身分系の在留資格とは?

身分系の在留資格には、以下の4つの種類があります。
• 永住者
• 定住者
• 日本人の配偶者等
• 永住者の配偶者等
身分系の在留資格とは、就労制限や日本での活動に制限がなく在留が認められています。
では、4つの在留資格についてそれぞれ解説していきましょう。

永住者とは?

法務大臣が永住を認めた外国人で、在留期間に制限がなく日本に永住できる権利を取得した者を「永住者」といいます。
永住者は、日本人と同じように職業の選択の自由を得ることができます。ただし、日本人とは異なる点としては、外国人登録を行うことや、再入国許可の取得などが必要となります。
在留期限が無期限で、在留資格の更新手続きは不要です。

永住者の条件
永住者の取得条件は大きく分けて以下の3つとなります。
1. 素行が善良であること
2. 独立の生計を営むに足りる資産又は技能を有すること
3. 永住者として日本国の利益に合すると認められること

では3つの条件について解説していきます。

1素行が善良であること
日常生活において住民として社会的に非難されることのない生活を営んでいること。
入国管理法違反や、交通違反などの法令違反者は対象外となります。
日本の法律に従って健全に生活できていることが基本となります。

2独立の生計を営むに足りる資産又は技能を有すること
日常生活において公共の負担にならず、その有する資産又は技能等から見て将来において安定した生活が見込まれること。収入額の目安が年収300万を満たない場合は、対象外となる可能性が高くなります。

3永住者として日本国の利益に合すると認められること
原則として引き続き10年以上日本に在留していること。ただし、この期間に就労資格(在留資格「技能実習」「特定技能1号」を除く)または居住資格をもって引き続き5年以上在留していることが必要です。また、罰金刑や懲役刑などを受けていないことや、現在、所持している在留資格の最長の在留期間を持っていること、公衆衛生上の観点から有害となるおそれがないことなどが審査の基準となります。

なお、上記の条件を満たしていなくても特例として永住者の取得ができるケースもあります。特例条件は以下の5つとなります。
• 日本人・永住者の配偶者である
• 定住者である
• 難民認定を受けている(難民認定後5年以上在留している)
• 外交、社会、経済、文化等の分野において、日本への貢献があると認められる者で、
5年以上日本に在留している
• 高度専門職である

定住者とは?

法務大臣が特別な理由を考慮し一定の在留期間を指定して居住を認める者を「定住者」といいます。定住者に該当する外国人は、第三国定住難民、日系3世、中国残留邦人等になります。また、日本人の配偶者等の在留資格を持つ人が、配偶者との死別のために「定住者」を取得するケースもあります。

定住者の条件
定住者の取得条件は、以下の5つとなります。
1. 外国人が日系3世である場合
2. 外国人が日系2世の配偶者(夫または妻)である場合
3. 外国人が日系3世の配偶者(夫または妻)である場合
4. 外国人が「永住者」「定住者」「日本人の配偶者等」「永住者の配偶者等」「特別永住者」のいずれかの扶養を受けて生活する未成年で未婚の実子である場合
5. 外国人が「日本人」「永住者」「定住者」「特別永住者」のいずれかの扶養を受けて
生活する6歳未満の養子である場合

日本人の配偶者等とは?

法務大臣が認めた外国人で、日本人の配偶者または特別養子、または日本人の子として出生した者が「日本人の配偶者等」に該当します。日本人の配偶者等に該当する外国人は、日本人の夫または妻、実子、特別養子などになります。就労制限がないため、職業を自由に選択できて、他の業種への転職も可能です。

日本人の配偶者等の条件
日本人の配偶者の場合:
日本人との婚姻関係を証明することが必要です。事実婚や離婚した場合には対象外となります。夫婦として日本で生計を立てられることが条件となります。

特別養子:
養子が実親との親子関係を断ちきり、戸籍上で養親が養子縁組することです。
また、養子は6歳未満であることと、子が6歳になるまでに養親となる場合には8歳未満である必要があります。

日本人の子として出生:
出世時に両親のどちらかが日本人国籍であることが必要です。ただし、その後、日本国籍を離脱した場合でも、取得条件に該当します。
また、未成年である場合は、扶養者の生計が立てられる証明が必要となり、成人の場合は、本人が日本で生計できる基盤があることを証明する必要があります。

永住者の配偶者等とは?

永住者または特別永住者と結婚した外国人や、永住者の子供として日本で生まれた人などが「永住者の配偶者等」に該当します。「永住者の配偶者等」は、永住者と同様に、日本での就労制限がありません。就労制限がないため、職業を自由に選択できて、他の業種への転職も可能です。

永住者の配偶者等の条件
永住者の配偶者等の条件は以下の通りです。
• 永住者または特別永住者と婚姻関係にあること
• 日本での生計が立てられること
• 永住者の子供として日本で出生し、かつ、継続して日本に在留していること

永住者の配偶者(夫・妻)の場合は、婚姻関係中であり、離婚や死別している場合は対象外となります。また、婚姻は法的に認められていることが必要で、事実婚や同性婚等の場合は認められていません。原則として永住者である配偶者と同居していることが必要です。

永住者の子供として出生した場合は、出生時に両親のどちらかが永住者であることと、実子であり養子などの場合は、該当しません。

身分系の在留資格は就労制限がない

以上、ご紹介した4つの「身分系」の在留資格には、就労制限がありません。
日本人と同様に職業の選択の自由があり、どんな仕事に就く事も可能です。
外国人を雇用する場合に、一番採用しやすい在留資格が「身分系」の外国人だと言えるでしょう。

在留資格「身分系」の外国人を雇用する際の注意点
「身分系」の外国人を雇用する際は、他の外国人と同じように在留カードの内容を確認しましょう。外国人が所持している在留カードの「就労制限の有無」欄には【就労制限なし】と記載されています。
また、対象となる外国人が「日本人の配偶者等」または「永住者の配偶者等」の在留資格である場合で、雇用後に離婚や配偶者と死別した際は、「定住者」への在留資格変更により、引き続き、在留することができます。

まとめ

身分系の在留資格には4つの種類、「永住者」「定住者」「日本人の配偶者等」「永住者の配偶者等」があります。いずれも日本での就労制限がありません。「身分系」の在留資格を持つ外国人を雇用する際は、日本人と同じように職業や業種に制限がなく選ぶことが可能です。
「身分系」の外国人の場合は、日本との縁やつながりが他の外国人よりも深いため、日本の習慣や言葉の問題も少なく、労務管理がしやすい面もあります。
外国人人材を雇用する際は、就労制限のない「身分系」の在留資格についても検討すると良いでしょう。

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