【在留資格別】外国人を雇ったらやること4選

日本人と違うんですよね?

「外国人を雇ったんだけど、社会保険とかいらないですよね?」、「日本人と違いますよね?」よくお客様からご質問いただく言葉です。実は、ほとんどの場合「日本人と同じ」と思っていただいていいかと思います。まさに、正社員の場合は、「ほぼ一緒」です。逆に、外国人ならではの手続きが追加されることもあるので、どういう場合にどういった行政手続きや本人の給料からの控除が必要なのかに触れて行こうと思います。

雇用体系に応じて、各行政機関へ書類を提出する

わかりづらいとご指摘をいただく書類について、在留資格別に記載をしてみました。在留資格全てを網羅してはいませんが、よくあるケースとして参考になればと思います。

身文系の外国人を正社員(週40時間以上の就労をしてもらう予定)で雇用した場合

身文系と言われる外国人は、「選挙権」がないだけで日本人と全く変わらないと思っていただいていいと考えます。身文系とは、「永住者」、「定住者」、「日本人の配偶者等」をいい、就労にかかる一切の制限はありません。正社員として雇い入れた場合に必要な手続き・書類は以下の通りです。

  1. 年金事務所へ社会保険被保険者資格取得届を提出します(健康保険・厚生年金等)
  2. マイナンバーを記載する箇所があるため、事前に本人からマイナンバーを取得しておくと良いかと思います。

  3. ハローワークへ雇用保険被保険者資格取得届を提出します
  4. 被保険者が外国人の場合、追加で記載するべき事項があります。手元に「在留カード」があると便利かと思います。

  5. 各市区町村の市民税課等へ住民税が課税されているようで本人の希望があれば提出します(普通徴収から特別徴収に異動したい時など)
  6. 外国人の皆さんはあまり「普通徴収」や「特別徴収」がどんなものなのか知らないケースが多く、未納になっている場合も散見されます。そのため、本人に在留資格の更新申請にも関わることでもあるため、前年分の年収などのほか、住民税が課税だったのかどうなのか、さらに納付を済ませていたかどうかも確認しておきたいものです。

  7. 源泉所得税は扶養控除等(異動)申告書などをもとに控除します
  8. 国外に扶養親族がいる場合でも、申告しなくてはいけないこと知らないケースが多いと、現場の私たちは感じています。本人に、家族に送金しているかどうかも確認して申告をさせることをお勧めいたします。

身文系の外国人をアルバイトで雇用した場合

一切の就労制限はありませんが、本人や雇用企業の希望で短時間労働者として働いてもらう場合には、上記のハローワークへの提出書類が、「外国人雇用状況の届出」へと差し替えて提出することになります。年金事務所に提出する書類は、日本人と同じように加入条件を満たしているのであれば、資格取得届を提出します。

家族滞在・留学生など短時間労働者の外国人をアルバイトで雇用した場合

留学生の場合、学校教育法に定められている教育機関に在籍していれば雇用保険の加入は要らないことになります。社会保険も同様です。留学生の場合、多くは自分で国民健康保険に加入しています。なお、国民年金は納付義務があるにもかかわらず納付していない、もしくは学生納付特例制度が適用されるされる要件を満たしているのに申請を出していない場合が多くみられます。留学生は週28時間(学則で定められている長期休暇中は週40時間まで)の就労が認められていますが、アルバイトで自分の生活を賄いながら、国民年金を負担するのはなかなかきついということもあろうかと思います。一方、就職するためには、納税関係の資料提出を在留資格変更時に確認をされますので、未納ではなく猶予であることを証明する、本人のためにもこの学生納付特例制度を活用しておきたいものです。

家族滞在の場合、週28時間の就労を認められていますが、週20時間を超えると雇用保険、もしくは、事業規模によっては社会保険の加入も必要になってきます。(500人超の従事者がいる事業規模で、かつ週20時間以上、月額8.8万円以上の収入で、2ヶ月以上継続して雇用する見込みがある人が対象:2021年10月現在。)

就労時間の制限についてはこちら

特定技能の外国人を正社員で雇用した場合

特定技能外国人はその性質から、所属する企業と「雇用契約」を結んだ後、入管の許可を得て初めてその企業で働くことが認められます。通常は、雇用企業の傘下にあり、フルタイムでの就労が原則になるので、納税や社会保険・雇用保険の加入状況はかなり明確に把握することが可能です。在留資格交付後の各種手続きは身分系の外国人をフルタイムで雇用した場合と変わりません。

技術・人文知識・国際業務の外国人を正社員で雇用した場合

身分系をフルタイムで雇用した場合と同じ手続きを行うほか、必要に応じて「在職証明書」を入管に提出することになります。前提として、前職と同じ「業務」を行うことがこの在職証明書を提出する条件になります。業務内容が前職から大幅に変わる場合、もしくは在留期限が転職してからかなり先の場合など、次回の更新申請に影響がでると想定される時は、在留資格変更申請が必要な場合もありますので、併せて確認していきましょう。詳細は専門家にお尋ねされることをお勧めいたします。

やること4選のまとめと各届出の提出期限

ここまでは主要な在留資格ごとに必要な行政手続きに触れてきました。では、各手続きはいつまで各行政機関に提出したら良いのでしょうか。

  1. 社会保険
  2. 加入条件を満たしてから5日以内に提出する必要があります。万が一漏れてしまった場合でも、2年間は遡れることができますので、所管の年金事務所に相談しましょう。

  3. 雇用保険
  4. 雇用した月の翌月の10日までに提出する必要があります。これは、外国人雇用状況届出書についても同じです。

  5. 住民税の異動手続き
  6. これは本人の意向によるかと思います。ただ、年税額を4回の分割に分けて支払うべき普通徴収対象だった外国人が職場から12回の分割でも良いことになれば、一回の負担額が大幅に軽減することも良い意味でで影響すると思われますので、入社時に住民性の納付状況をヒアリングしていくととも企業の福利厚生にプラスに働くのではないかと考えます。

  7. 源泉所得税関係
  8. 期限内に所轄の税務署に提出する書類は特にありません。入社してから最初の給料支払いまでにの扶養控除等(異動)申告書を、他に仕事をしてなければ、もしくは、雇用された企業が主たる給与支払い事務所であれば、取り付けることとなります。母国に家族を養うために送金していることはかなりの確率であるため、扶養対象となる人がいないか確認していきたいものです。

以上が、入社後、必要となる手続き4選でした。

各行政へ提出する書類のリンク集

以下に、これまで述べてきた書類を具体的に作成するためのリンクを集めました。
■健康保険・厚生年金の手続き関係
「従業員を採用したとき」を確認する
■ハローワークの手続き関係
雇用保険被保険者資格取得届を確認する
外国人雇用状況届出書を確認する
■住民税関係
実際に提出する書類は各自治体のフォームによるところが多いかと思います。参考までに見ていただければと思います。
(参考)新宿区特別徴収切替届出(依頼)書を確認する
■扶養控除等(異動)申告書関係
(多言語版)扶養控除等(異動)申告書関係を確認する

いかがでしたでしょうか。

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