外国人労働者が日本人スタッフとうまくやっていくためには?
日本は在留外国人労働者の数は年々増えており、2020年の厚生労働省の発表により過去最高となりました。日本は少子高齢化が進むことから、今後も外国人労働者を雇用する企業は今後も増えていくことでしょう。
しかし外国人労働者が日本人スタッフとうまくやっていくには課題が残っています。この記事では、外国人労働者を採用する時の問題点、また外国人労働者が日本人スタッフとうまくやっていくためのポイントを説明していきます。
外国人労働者を採用する時の問題点とは
外国人労働者が日本人スタッフとうまくやっていくためには、以下のような問題点をクリアする必要があります。逆に言えば問題点がはっきりとわかっているので、これらの問題点に対して採用時から対処していれば外国人労働者とも円滑に仕事ができるのです。
コミュニケーション不足
外国人労働者を迎え入れるにあたって最大の難点は、コミュニケーションがうまくとれないことがあることでしょう。もっとも簡単な方法はある程度日本語ができる外国人労働者を雇うことです。
しかしいくら日本語ができたとしても、異国で考え方も違います。そのためまずは受け入れる企業の社員全員が外国人労働者のことを受け入れる体制をしっかりと整えることが大切です。
また日本人は調和的ムードを作り出すのが得意な人種です。しかし自分の考えていることを言葉で伝えるのはそれほど得意とはいえません。特に目下の人に対してしっかりと自分の考えを伝えていない上司は多いのではないでしょうか。これではしっかりと自分の意見をいう国の外国人労働者とはぶつかってしまいます。
文化を理解していない
たとえ採用する外国人が日本語を話せたとしても、文化的な価値観の違いはあります。例えば仕事をするにおいて多くの国では、仕事内容について理由や根拠をはっきりさせるのが当然といった国もあります。
そのため「この書類を明日までやって欲しい」とだけ説明すると、「なぜこの仕事をする必要があるのですか」と聞かれることも少なくはないでしょう。日本人の感覚だと、「やる気がないのなら辞めてもらってもいい」「入社したばかりなのに」と思うかもしれません。
しかし海外だと新人だろうと仕事をする根拠をはっきりさせる文化があるケースが多いのです。このようにちょっとしたことから文化の違いにより、トラブルになるケースが少なくはないのです。
外国人労働者とうまくコミュニケーションをとるためには
それでは上記の外国人労働者を採用したときの課題を踏まえて、外国人労働者とうまくコミュニケーションをとるための方法を説明していきます。
日本の考えをおしつけないこと
「日本人だったらこれくらいいわなくてもわかる」「これは常識なはず」と考えてしまうと、外国人労働者とコミュニケーションをとるのが難しくなります。そこで外国人労働者が持っている考え方、文化、価値観などを把握する必要があります。
例えばベトナム人を採用することが決まった時点から、ある程度ベトナムの文化やビジネスに対する考え方、ベトナム人の特徴などを把握する努力するべきでしょう。
またどこの国でもいえるのですが、それぞれの仕事をする意味や理由、メリットなどを詳しく説明する工夫をしてください。これは今後日本人同士でも必要なことになる可能性があります。
業務の指示をしっかりとする
外国人労働者が日本人スタッフとうまくやるために、外国人にたいして職場の指示系統を明確にすることが重要です。また言葉ではっきりと伝えることが重要になります。
外国人労働者に「なぜこれをやらされているのか」「なぜ同じポジションにいる日本人と違うのか」と思わせてしまっては、日本人スタッフと円滑なコミュニケーションをとることは難しいのです。
外国人労働者を長らく受けて入れている企業の中には、業務指示書を前もって提出している企業もあります。ただ業務内容だけでなく、いつまでに、どのようにといった詳しい業務内容が重要なのです。
外国人労働者のいいところを取り入れる
外国人労働者を受け入れるメリットの一つとして、これまでになかった新しいビジネススタイルや、考え方を取り入れることができます。受け入れる企業がこれまでの自分達のやり方だけにこだわるのではなく、新しいことを取り入れる姿勢が重要になるのです。
これらのことにより今後世界にビジネスを広げていく良い機会になるかもしれません。
まとめ
外国人労働者が日本人スタッフとうまくやっていくには、外国人労働者は文化も考え方も全て違うということを理解する必要があります。仕事の内容やする理由、メリットなどそのつどしっかりと言葉や書面で明確に伝えることが重要となります。
国によっても違いますが日本人以上に自分の意見を持っている外国人労働者が多く、納得してくれるとこれまでになかったような力になってくれる可能性が高いのです。また日本人にとって苦手としている部分でもあり、企業の成長にもつながります。