派遣は大丈夫?
この記事では外国人労働者を派遣雇用できるかどうかについてお話していきたいかと思います。
結論から申し上げますとできます!ただどんなビザでも派遣ができるわけではありません。まずは派遣雇用ができる代表的な在留資格と在留資格ごとにできる業務について紹介していきたいと思います。
ビザの種類について詳しくはこちらの記事をご覧ください。
LINK: 入管法:詳しくなくても働かせられる8種の在留資格
派遣で雇用できる主な在留資格
身分系(永住者・定住者・日本人の配偶者など)
できる業務:全ての仕事が可能
日本人と同じように仕事ができます。他の在留資格ではパチンコ店などの風営法適用事業所で就労させることはできませんが、身分系では可能です。
技術・人文知識・国際業務
できる業務:いわゆるホワイトカラーと言われる仕事 例:通訳、営業、事務、エンジニアなど
NG例:工場の単純作業、コンビニや飲食店の現場の作業
特定技能
できる業務:農業、漁業
特定技能は14業種ありますが、その中で派遣雇用が認められているのはこの2業種のみです。その他の業種では認められていません。もちろんその分野の特定技能の在留資格を持っていることが前提となります。
家族滞在・留学生
できる業務:風営法適用事業所以外のすべての業種
しかし勤務できる時間に注意が必要です。週28時間でなければなりません。詳しくはこちらの記事をご覧ください。
LINK: 在留カードの就労不可は働かせていいの?
上記の在留資格でなくても就労制限がなかったり、あった場合でもその制限内であれば雇用が可能です。もちろん派遣雇用にかかわらず直接の雇用であっても可能です。
外国人にとっての派遣雇用のメリット
フルタイムであれば基本的に社会保険に加入を希望される外国人の方が多くいます。派遣雇用であればほとんどの場合、社会保険が付くので外国人にとってはかなり嬉しい点になります。またそれ以外にも寮が完備の場合もある為、日本での生活の基盤が立てやすいというメリットがあります。
そして日本での就労経験がなく、なかなか正社員として雇用されない場合でも派遣であれば採用のハードルが下がり仕事をすることができます。派遣雇用であってもしっかり経験としてカウントされる為、その後も日本で働きやすくなります。
メリットをまとめるとこのようになります。
- 社会保険に加入できる
- 寮がある
- 職歴を得られる
企業側のメリット
企業側のメリットとしては就労意欲の高い若い人材を雇用できるという点があります。
母国の家族に送金している場合や日本で家族を養っている外国人の方はかなり多いです。その為、残業が多くてもその分稼げるという風にプラスに考えている外国人も多いほどです。新しい仕事であっても積極的に動いていく姿勢が多く見られます。
人気の業種について
こちらは在留資格の種類によって多少異なりますが、工場のオペレーターや倉庫でのピッキングスタッフ等の職種が人気が高いです。家族滞在や留学生であれば短時間の派遣スタッフとして、身分系であればフルタイムでの就業を希望されるケースが多いです。
時間帯については日勤よりも夜勤の方が人気です。理由として夜勤の経験が豊富な方が多いこと、留学生であれば昼間は学校があるため夜勤の方が都合がつきやすいという点が挙げられます。
日本人の募集が難しい業種や時間帯であっても、逆に外国人にとってはメリットが多い場合もあります。
技術・人文知識・国際業務の在留資格を持っている外国人であれば通訳やホテルのフロント業務などの業種の人気が高いです。
最後に
まとめると外国人だからといって派遣ができない訳ではありません。また就労制限についても派遣雇用と直接雇用で特にかわりはありません。日本人の派遣スタッフが集まりにくいと感じている際は外国人に目を向けてみるのはいかがでしょうか?