市民税課からお尋ねがきた!どう答えればいいの?

公開日 2021年10月4日 最終更新日 2021年10月5日

突然やってくる怖い手紙

「市役所の住民税のところから手紙が届いてるんですけど、何かまずいんでしょうか?」という問い合わせがありました。よくよく伺ってみると、「雇用している外国人の扶養親族について」のお尋ねのようです。筆者は前の仕事で、税務調査立会いなどを10年弱こなしてきたので「住民税課や税務署」がなぜそういったことを聞いてくるのか、何を知りたがっているのか、おおよそ検討がつきます。
今回は、「扶養控除」が本当に引けるのか?ということへのお尋ねだったというのが正しいお尋ねの主旨でした。では、日本に住んでいなくても家族の家計を支えていれば、扶養親族として所得控除が可能かどうか、もっと平たく言うと、所得税が安くなるかどうか、年末調整で所得税の還付額が増えるかどうかについて見ていこうと思います。

国外の扶養親族の考え方

私たちが毎日お話しする外国人のうち、「就労を目的として在留している外国人」のほとんどは「母国に仕送り」をしています。なぜ仕送りをするのでしょうか。やはり、一家を支えるために日本にきて出稼ぎをしているというのが実態で、仕送りをするために日本で働いているというほうがしっくりくるかもしれません。日本人もお子さんがいたり、高齢のお父さんやお母さんの生計を担っている場合、もちろん自分の所得(サラリーマンであれば給料と考えて良さそうです)から、(源泉)所得税は人数×年間38万円(年収2,595万円を超えるなどの高額所得者を除く)を、住民税は人数×年間33万円(16歳未満は除く)を経費として引けることとなります。
上記の考え方を国外にいる家族についても適用するというのが、国外扶養親族の考え方です。

最低限揃えておくべきもの3つ

では、実際に扶養親族であると職場に「給与所得者の扶養控除等(異動)申告書」で申告してもらうことが最初のステップになるかと思います。また、この申告書の意味合いがよくわからないという外国人もたくさんいるので、何故書くべきなのか、どういう効果をもたらすのかについても伝えていきたいものです。家族が外国にいて、扶養している場合には以下の3点を必ずチェックしましょう。

給与所得者の扶養控除等(異動)申告書に必要なことを書いてもらう 配偶者を扶養していれば配偶者の欄を埋めてもらい、その他お子さんやお父さんお母さんなど扶養親族がいる場合には扶養親族欄を埋めてもらいましょう。
扶養親族のパスポートコピーなどを取り付ける 扶養親族のパスポートのコピーのほか、その国の自治体など行政機関が発行する「戸籍謄本」、「出生証明書」や「婚姻証明書」などを取り付けましょう。
送金した裏付けをとる 誰にいついくら送金したのかがわかる書類(一般的には送金明細など)を本人から取り付けましょう。

なお、上記は(源泉)所得税の控除のみならず、住民税の控除にも利用することとなりますので、是非揃えておきましょう。

扶養控除のために取り付ける書類で気をつけるべき点についてはこちら

なぜ、ほしくない手紙が届くのか

これは住民税の仕組みにヒントがあると考えてもらえるといいかと思います。会社が年末調整をした後、通常サラリーマンの皆さんは源泉徴収票の交付を受けます。これと同じ情報が書かれた内容を、働く外国人も日本人もの住む市区町村の住民税課(名称は住民税課ではない場合もあり、市区町村によります)に毎年1月の末日までに提出することになっています。市区町村側では集まってきた情報を突合して、追えない情報や整合性がない情報について会社や本人にお尋ねをしていきます。追えない情報とは、集まってきた源泉徴収票もどき(正しくは「給与支払い報告書」と言います)を突合しても家族関係が見えてこないなどの場合、整合性がないというのは、例えば大学生を扶養していることになっているが、扶養されているはずの大学生がバイトのしすぎで結構な年収があったりする場合などを想定してもらえると良いかと考えます。

最後に

総務や経理の皆さんにとって、年末調整という頭の痛い季節になりつつあるかもしれません。従業員の皆さんの必要書類の確認に加え、外国人従業員がいた場合、追加で必要な書類も出てくる可能性もあります。以下に英語で伝える年末調整を記しました。参考にしてもらえると嬉しいです。

いかがでしたでしょうか。

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