「知らなかった」で外国人採用は事故る—雇用可否を判定するアプリ「Peregre Check」をAndroid版も実装

「知らなかった」で外国人採用は事故る—雇用可否を判定するアプリ「Peregre Check」をAndroid版も実装

「悪意はないのに、知らなかっただけで事故る」外国人採用の現場には、そんな瞬間があります。この在留資格でこの職種は大丈夫か。この雇用形態で受け入れていいか。副業は、転職は、更新は間に合うか。私たちは、こうした「雇用可否」の判断に膨大な時間を費やし、その勘所をコツコツとナレッジに貯めてきました。本記事では、そのナレッジを形にした判定アプリ「Peregre Check」について、開発の思いと役割、具体的な判定の考え方までをご紹介したい思います。

なぜ「雇用可否の判定アプリ」を作ったのか

外国人採用の現場に長くいると、痛感することがあります。トラブルの多くは、悪意ではなく「知らなかった」から起きるということです。制度は複雑で、判断は重く、間違えたときのリスクは見えにくい。だからこそ、企業も働く本人も、気づかないうちに危うい場所に立ってしまうことがあります。

私たちは、その一つひとつに向き合い、時に肝を冷やしながら、「このケースはこうだった」「この線引きはここだった」と判断の知見を積み上げてきました。そして、こう考えるに至りました。これだけ人手不足が叫ばれているのに、企業が外国人を「簡単には」雇用できない理由の一つは、まさにこの”判断の難しさ”にあるのではないか。

この不便と不安を取り除きたい。その思いから生まれたのが、外国人採用の雇用可否を一次判定するアプリ「Peregre Check(ペレグレ チェック)」です。

長年積み上げてきた現場のナレッジを無償提供

Peregre Checkの心臓部は、私たちが現場で積み上げてきた判定ナレッジです。「在留資格 × 職種 × 雇用形態」という掛け算に対して、どこが安全で、どこに落とし穴があり、どこからが専門家に委ねるべき領域なのかを、一つずつ構造化しています。

企業ユーザが在留カードをアプリで読み取ると、表示されるのは「判定結果」と「次にとるべきアクション」です。そのため、何をすれば良いのかが明示的にわかります。

アプリの役割は外国人採用の「かかりつけ医」

Peregre Checkの役割は、大きく二つです。

一つは、外国人採用で”事故らない”ための簡易判定です。その組み合わせは進めて問題なさそうか、それとも黄色信号か。まずはそこを、その場で把握できるようにします。

もう一つは、「では、何をすればよいのか」というアドバイスです。とりわけ複雑な判断が必要なケースでは、行政書士やプロの判断を「どのあたりで」「どのように」求めればよいか、その指針を示します。ここが最も大切だと考えています。

医療にたとえると、役割分担はこう整理できます。

  担う役割 できること
Peregre Check かかりつけ医(一次診療・トリアージ) 日常の不安をすぐ相談でき、危険信号を見つけ、放置してよいものと専門機関につなぐべきものを仕分ける
行政書士 専門医のいる総合病院 精密検査・確定診断と、複雑な許可申請や個別判断といった手続きを担う

すべてを総合病院に持ち込むのは重すぎ、間に合いません。かといって素人判断での放置は危険です。「まず診て、必要なら正しく繋ぐ」その一次診療の役割を、Peregre Checkが担います。

判定事例:「技人国ビザの人が副業をしたい」場合

分かりやすい例を一つ挙げます。「技術・人文知識・国際業務(技人国)」の在留資格で働いている方が、副業をしたいというケースです。これは意外とつまずきやすいポイントで、判定は大きく次のように分かれます。

  • 副業が技人国の「活動の範囲内」(専門的な業務)にとどまる場合:在留資格の面ではハードルが比較的低いことが多いです。※本業側の就業規則・契約上の可否は別途確認が必要です。
  • 副業が技人国の「範囲外」(例:現場の単純作業など)に及ぶ場合:その業務は在留資格で認められた活動ではないため、「資格外活動許可」の要否を確認する必要が出てきます。技人国には留学生のような包括的な許可枠(週28時間)がなく、個別の許可が前提になるためです。

Peregre Checkは、この「入口の切り分け」を行います。「範囲内の可能性が高いので、まずは契約面の確認を」なのか、「範囲外の可能性があるため、資格外活動許可の要否を専門家に確認しましょう」なのか。白黒を断定するのではなく、危険信号を検知し、正しい相談先へつなぐことがアプリの役割です。

※実際の可否は個別の事情によって変わります。最終的な判断は、出入国在留管理庁や行政書士等の専門家にご確認ください。上記はあくまで判定の「考え方」の一例です。

導入初期に、私たちが伴走すること

リリースして企業の皆様にお使いくださいで終わり、ではありません。立ち上がりは、私たちが伴走します。まずはすでに在籍している外国人ワーカーの登録と判定から始めます。現在雇用している方々の組み合わせを、一度きちんとチェックにかけることで、次のような効果が生まれます。

  • 「これは大丈夫だっけ?」というモヤモヤが、クリアになります。
  • 「少し不味いかもしれない」も、隠さず相談できます。早く気づくほど、打てる手は多くなります。
  • 必要なときには、プロ(行政書士等)のサポートまで得られます。

「事故ってから慌てる」のではなく、「事故る前に、整える」。その最初の一歩を、一緒に踏み出します。

リリースのお知らせ

Peregre Checkは、iOSに続き、このたびAndroidに対応しました。あわせて、第二世代の在留カードおよび特定在留カードのICチップ読み取りにも対応しています。より多くの環境で、お手元のスマートフォンから在留カードの確認が行えるようになりました。

「知らなかった」で誰かが危うい場所に立つことを、一つでも減らしたい。私たちは、その思いでこのアプリを開発しています。外国人採用の雇用可否や在留資格の確認でお困りの際は、ぜひPeregreCheckをご活用ください。

 


株式会社LTBは外国人雇用支援のHRTechスタートアップです。「Peregre Check」は、外国人採用における雇用可否の一次判定と、次の一手をサポートするアプリです。導入のご相談は、お問い合わせフォームよりご連絡ください。