就労可能か?外国人雇用で知っておきたい「特定活動」について

はじめに

「特定活動」は、日本に在留する外国人、またはこれから入国して就職したい外国人に対して、出入国在留管理庁が許可する在留資格です。
在留資格「特定活動」の場合、在留カードに『指定書により指定された就労活動のみ可』と記載されていて、この指定された就労活動については外国人個々の事情によって定められる条件は異なります。
「特定活動」で外国人を雇用できるかどうかは、各個人に許可された条件や在留期間を確認して対応することが必要となります。
では、今回は「特定活動」の内容を確認しながら説明していきましょう。

特定活動とは?

外国人が日本で就労できる在留資格には、外国人の個々の活動を認める「特定活動」があります。「特定活動」は、他の在留資格のように一定の職種等が決まっていないため、個人の事情に対して在留許可が認められる仕組みになっています。
「特定活動」の制定の経緯は、異なる条件の新しい在留資格を改めて制定するよりも、個々の外国人のケースに合わせて法務大臣が法改正を行わずに許可できるため、外国人の在留資格申請の条件によって、その都度、在留許可が認められるようになっています。
例えば、コロナ禍の特別措置として、帰国困難な外国人に対して”特定活動を6カ月間認める”などのような特例として新しい活動を設ける場合に活用されます。

特定活動の種類は?

「特定活動」は活動内容や条件が異なる3種類に区分されています。

1出入国管理及び難民認定法に規定されている特定活動
2告示特定活動
3告示外特定活動

1,2の場合、外国人は在留資格認定証明書を申請できますが、3の場合は、すでに在留資格を持った外国人が日本に居ながら在留資格の変更届を申請する際に付与される活動となります。

1.出入国管理及び難民認定法に規定されている特定活動

入管法に定められた特定活動です。この活動には3種類に分けられています

〇特定研究活動
高度専門知識の必要な特定分野に関する研究、研究指導、教育などの活動

〇特定情報処理活動
自然科学または人文科学の分野の技術または知識を必要とする情報処理業務に従事する活動

〇特定研究等家族滞在活動及び特定情報処理家族滞在活動
特定研究活動と特定情報処理活動の外国人の扶養を受ける配偶者または子が日本で行う活動

2.告示特定活動

法務大臣が告示している特定活動。現在46種類の特定活動があります。
この活動は、日本と世界の社会状況に影響されるため、時期や情勢によって許可されない場合や活動自体が無くなって現在は機能していない資格もあります。
特定活動の一覧表
(11号、13号、14号は現在削除。48号は東京オリンピック対応で終了。)
号 活動内容 号 活動内容
1号 外交官家事使用人 29号 ベトナム介護福祉士技能研修
2号 高度専門職・経営管理家事使用人 30号 27号のベトナム人家族
3号 台湾日本関係協会 在日事務所職員と家族 31号 28号のベトナム人家族
4号 駐日パレスチナそう代表部の職員と家族 32号 外国人建設就労者
5号 ワーキングホリデー 33号 高度専門職就労配偶者
6号 アマチュアスポーツ選手 34号 高度専門職の父母
7号 アマチュアスポーツ選手の家族 35号 外国人造船就労者
8号 外国人弁護士 36号 高度専門知識を必要とする研究、
9号 インターシップ 研究の指導、教育活動、または
10号 イギリス人のボランティア活動 関連する事業を経営する活動
12号 サマーシップ 37号 自然科学、人文科学の分野の技術・
15号 国際文化交流 知識を要する情報処理
16号 EPAインドネシア看護師候補者 38号 36、37号の活動で在留する者に扶養
17号 EPAインドネシア介護福祉士候補者 される配偶者と子
18号 16号のインドネシア人家族 39号 36、37号で在留する者とその配偶者
19号 17号のインドネシア人家族 40号 富裕層の短期感滞在
20号 EPAフィリピン看護師候補者 41号 富裕層の短期滞在の配偶者
21号 EPAフィリピン介護福祉士候補者 42号 製造業外国従業員
22号 EPAフィリピン介護福祉士技能研修 43号 日経4世
23号 20号のフィリピン人家族 44号 外国人起業活動管理支援計画に基づき
24号 21号のフィリピン人家族 起業準備活動計画の確認を受けた
25号 医療滞在 外国人起業家で1年を超えない範囲
26号 医療滞在同伴者 45号 44号外国人の扶養を受ける配偶者と子
27号 EPAベトナム看護師候補者 46号 本邦大学卒業者
28号 EPAベトナム介護福祉士候補者 47号 本邦大学卒業者の配偶者と子
50号 スキーインストラクター

以下は特定技能一覧の中から、主な活動を選んで紹介いたします。

5号・ワーキングホリデー
日本と海外の二国間協定により、相手国の青年に付与される特定活動です。外国人は日本に在留中、旅行・滞在資金のために就労活動が認められています。

9号・インターシップ
海外の大学生を日本に招聘する場合、短期滞在以外に特定活動で呼ぶことが可能です。この場合の条件は、教育課程の一部であること、海外の大学と受け入れ企業の契約、受け入れ企業からの報酬、滞在期間1年など必要条件が定められています。

12号・サマージョブ
サマージョブは、海外の大学生が、夏季休暇を利用して日本の企業で報酬を受けることができる活動です。教育の一部である場合は、9号のインターシップに該当します。

35号・造船労働者
国土交通大臣が認めた適正監理計画または企業単独型の適正監理計画に基づいて、造船業務に従事する活動です。
人手不足の造船業に対して即戦力のある外国人人材を受け入れるために活用ができます。

42号製造業外国従業員
製造業で、海外拠点の外国人従業員を日本の拠点に転勤させて、一定の在留期間中に技能を身に付けてもらう活動です。
外国人は最長1年の在留期間が認められ、在留期間終了後は、再度海外拠点にもどって日本の技術を広める活動を行います。

46号本邦大学卒業者
日本の大学や大学院を卒業した外国人が日本で就職するための特定活動です。この場合の卒業生は、N1以上の日本語能力を取得していることが条件となります。
日本の大学や大学院卒の外国人は、日本企業で働く場合に「技術・人文知識・国際業務ビザ」の在留資格を取るケースが大半でしたが、この場合、卒業した専攻分野と企業の求める条件が合わないことが多かったため、46号を認めることで、卒業した外国人は、製造業や飲食店、コンビニなど就職場所に制限がなく就職が可能となります。

3.告示外特定活動

法務大臣が告示していないが、慣例的に日本への上陸と在留を認める特定活動のことです。この活動では、留学生の就職活動、一定の理由により在留資格変更や出国ができない場合、在留外国人が家族を呼び寄せる場合、人道的配慮で許可された場合などの活動が認められています。

留学生の「特定活動」
留学生の場合、卒業後に日本で就職すると、在留資格が留学生から就労ビザへ変更されます。ただし、何らかの理由で、卒業後も就職できない場合に引き続いて就職活動を続けたい希望者には、特例として「特定活動」が認められ6ヵ月の在留期間と1回の更新が許可されるので、最長1年の就職活動ができるようになります。
例えば、元留学生で「特定活動」の在留資格を持つ外国人を採用することは可能ということになります。この場合、就労可能な記載のある在留カードの確認と、在留期間の有効期限など、雇用した後の在留資格変更に係わる条件を一通り確認しておくことが重要です。

家族を呼び寄せる「特定活動」
在留外国人が本国の家族を呼び寄せたい場合、人道的配慮という観点から認められる活動となっています。条件は、高齢者であること/家族は本国で単身暮らしであること/家族が日本就労の予定がないこと/在留外国人に家族の扶養能力があること/などがあげられています。

「特定活動」の在留カード確認の方法

「特定活動」の外国人の在留カードには、『指定書により指定された就労活動のみ可』と記載されています。この指定された就労活動というのは、外国人が個々に許可された仕事の種類です。また、確認が必要となる指定書というのは、外国人のパスポートに書かれている内容から判断することができます。

指定書の確認ポイント
1就労可または不可について確認する
〇就労可能…  報酬を受ける活動 と記載されています。
〇就労不可…  報酬を受ける活動を除く と記載されています。
2上記の記載事項の下に印鑑があることを確認する

特定活動の外国人を雇用する際は、在留カードの見方に注意して、就労可能または就労不可について確認が必要となります。

まとめ

在留資格「特定活動」について説明いたしました。
「特定活動」は、外国人の個々のケースによって条件が異なります。「特定活動」の外国人を雇用する場合には、活動内容となる条件と認められた背景や経緯について確認が必要です。また、元留学生を採用する際には、「特定活動」の記載を在留カードで確認し、不法な手続きになっていないか十分注意して進めるようにしていきましょう。

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